堀江翔太が苦難を乗り越え日本の大金星に貢献「絶対勝てると信じてた」 (3ページ目)

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 2009年に初めて日本代表に選ばれ、2011年のラグビーW杯に出場した。13年にはスーパーラグビーのレベルズに入団。15年のラグビーW杯にも出場し、日本代表の3勝に貢献した。その後は、ケガとの闘いが続いた。

 2015年のW杯の約半年前の2月に首の手術に踏み切り、昨年11月には右足首の手術をした。それでも、ラグビーをあきらめなかった。全幅の信頼を寄せる京都のトレーナーの佐藤義人さんとリハビリに取り組んできた。堀江はしみじみと漏らした。

「佐藤さん、"さまさま"です。佐藤さんがいないと僕はここに立てていなかったです」

 加えて、ケガもプラスにとらえる。

「あの(リハビリの)時間がなければ、うまいこと、からだづくりができなかったと思うんです。まあ、けがしないのが一番ですけど」

 すべてを糧とし、堀江は成長をつづけている。もう33歳となった。キャップ(国別対抗出場)数は「63」を数える。

 トモさんこと、38歳のルーク・トンプソンは「翔太(堀江)もおじいちゃんだけど」と周囲を笑わせた。

「彼はすばらしい。いいスクラムワークと、いいリーダーシップを持っている。フィールドプレーもすばらしい。自分のプレーをちゃんとやらないと、経験は意味がないでしょ」

 つまり、経験を生かす世界的なプレーヤーということだろう。堀江にとっての、いまの「栄光」は、「(ラグビーW杯)ベスト8入り」という。堀江が言葉に力を込めた。

「まだ2勝。(1次リーグは)あと2試合あるので、とりあえず今日は喜んで、明日からリカバリーして、サモア戦(10月5日/豊田スタジアム)に向けてやりたい。これで満足してしまうと次、負けちゃう。ワールドカップが始まっても成長していきたい」

 ゴールはまだ、ここではない。日本のラグビーファンの声援に押され、堀江がさらに一歩、前に出る。勇気を持って。

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