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オールブラックスのハカに興奮。
「ダブルスタンドオフ」がプレーで魅了 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 齋藤龍太郎●撮影 photo by Saito Ryutaro

 しかし、ハンセンHCは「ワールドクラスの選手2人を同時にピッチに出すため」と、10番モウンガ、15番B・バレットを貫き、ワールドカップ初戦のビッグマッチでも同じ布陣で臨んだ。

 前回のワールドカップでは、WTBやFBでもプレーしたスピードやステップ能力の高いB・バレットは「コーチ陣に言われたポジションでやるだけ。15番も10番と同じ大事なポジション」と前向きに捉えていた。その結果、B・バレットは両チーム最多の17回のボールキャリーを見せて、MOM(マンオブザマッチ)に輝いた。

 自身初めてのワールドカップとなったモウンガは、「B・バレットは判断するときに助けになってくれている」と言えば、2011年からアシスタントコーチを務めるイアン・フォスターも2人を同時に起用することに関して、「ディシジョンメーカー(意思決定者)が2人いることになります。ボーデン(・バレット)がリッチー(・モウンガに)自信を与えている」と2人のパフォーマンスを高く評価した。

 予選プールのビッグマッチが終わった後だが、オールブラックスのハンセンHCは「今大会で優勝するためには全部、勝たないといけない。ここで負けたら(予選プール無敗という)歴史が壊れてしまう。今後も全試合決勝と思って戦う」と気を入れ直していた。

 いずれにせよ、キックやパスで冷静にコントロールするSOモウンガ、そして、状況や流れの中ではSOに入りながら得意のランで積極的に仕掛けていくFBのB・バレットという「ダブルスタンドオフ」で、オールブラックスは3連覇に挑む。

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