ラグビー早稲田大、9年ぶりの大学日本一へ2年生コンビが引っ張る (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 前半を折り返しても、ふたりの勢いは止まらない。後半開始早々に早稲田大は連続攻撃を仕掛け、齋藤からパスを受けた岸岡がラインブレイクしてチャンスを作る。右コーナーに向けて攻撃を展開し、最後はキャプテンのLO(ロック)加藤広人(4年)がグラウンディングしてトライを奪った。

 ボールを左右に振ったアタックはその後も続き、終わってみればトライを重ねた早稲田大が33−10で筑波大に快勝。齋藤と岸岡の2年生ハーフ団の活躍が際立った内容だった。

 そのなかでもこの試合、もっとも質の高いプレーで観客を沸かせたのは齋藤だろう。長短のパスでFWとBKのつなぎ役としてアタックをリードし、守っては判断よく裏のスペースを埋めてピンチを防いだ。また、同志社大やNTTコミュニケーションズで活躍した君島良夫キッキングコーチの指導を受けているというプレースキックも、5本中4本を決めて存在感を大いに示した。

 そんな齋藤のプレーぶりに対し、山下監督は「少しは選択ミスもありましたけど、チームの危ないところを救って非常によかった」と高評価。この日のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にも選ばれた齋藤は「敢闘賞はもらったことがありますが、初めて(MOMに)選ばれてうれしい」と破顔した。

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