ラグビー早稲田大、9年ぶりの
大学日本一へ2年生コンビが引っ張る (2ページ目)
10月14日、東京・秩父宮ラグビー場で行なわれた早稲田大vs.筑波大は、雨の影響でピッチが濡れたコンディションでのキックオフとなった。前半、早稲田大は相手FWのスクラムやラインアウトのセットプレーで後手を踏み、なかなかペースを掴むことができない。そして18分、モールを起点にトライを喫して0-5と先制を許してしまう。
ただ、劣勢となった状況で早稲田大は、2年生のふたりが格の違いを見せた。桐蔭学園高出身のSH(スクラムハーフ)齋藤直人と、東海大仰星高出身のSO(スタンドオフ)岸岡智樹だ。ふたりは2シーズン前の「花園」こと全国高校ラグビーの決勝で顔を合わせ、早くから将来を嘱望された逸材。昨年、山下監督が早稲田大の指揮官に就任するやいなや、「度胸がある」とその能力を高く評価し、チームの中心に据えて先発で起用し続けてきた。
失点した直後の後半20分、岸岡の背中を通すパスを受け取ったCTB(センター)中野将伍(2年)がゲインすると、すかさず齋藤がそれをフォロー。齋藤はステップを切りながら斜めに走って時間を稼ぎ、WTB(ウイング)佐々木尚(3年)のトライをお膳立てした。その後、齋藤がゴールを決めて7-5と逆転に成功すると、前半終了間際、今度は岸岡が相手を引きつけてからパスを通し、FB(フルバック)古賀由教(1年)のトライを演出した。
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