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ヤマハ悲願の初優勝へ。
五郎丸歩は「新ルーティン」なしのスタート (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 それでも、五郎丸は開幕戦で計4点をマークして、リーグ通算得点記録を歴代2位の1085点まで伸ばした。このまま順調にゴールを決めていけば、かつてサントリーでプレーしたCTB(センター)ニコラス ライアン(現・三菱重工相模原)の持つ最多得点記録1188点を今シーズンで塗り替える可能性も高い。また、五郎丸にとって2シーズンぶりの復帰戦はトップリーグ通算98試合目の出場となり、9月2日の第3節・サントリーサンゴリアス戦では自身の100試合目を迎えることになる。

 ただ、五郎丸が今シーズンこだわっているのは、得点王のタイトルよりもプレースキックの成功率だ。「ずっと(プレースキックの成功率が)70%後半だったので80%を超えたい」と意気込んでいる。

『スーパーブーツ』と称される世界的キッカーのなかには、90%に近い成功率を誇る選手もいる。「フランスで新たに取り組んで非常にいい感じできている。前よりもゴールを見ないでボールに集中している」という新ルーティンで成功率を高めていけば、得点王、通算得点記録更新、さらにはチーム初のリーグ制覇も見えてくるはずだ。

 初優勝に向けてヤマハ発動機は開幕戦を勝利で飾ったが、五郎丸は自らのプレーにもチームの出来にも満足していない。「今日の試合の出来は60点~70点くらい。(個人的に)まだまだいけるし、チーム自体もこんなものではない。次節を楽しみにしてほしい」と、自らに語りかけるように決意を表した。

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