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代表デビュー戦で主将のリーダー力。
流大はラグビーW杯に生き残れるか (2ページ目)

  • 向風見也●文 text by Mukai Fumiya
  • 井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

 そして流のリーダーとしての資質がより磨かれたのが大学時代だ。大学選手権8連覇中の帝京大ラグビー部だが、流は6連覇を成し遂げた2014年度にキャプテンを務めていた。選手同士で行なったミーティングの内容を岩出雅之監督に報告しに行けば、「何を言っているのかわからん」と突き放され、より明確な説明を求められた。話の内容に少しでも不備があれば、容赦なく指摘された。流が当時を振り返る。

「監督のところへ行くときは、その前に相当な時間を使って準備をし、覚悟を持っていました。その経験が生きています。どんな話し方をすれば相手に伝わるのか、こう言われたときにはこう返そうとか、常に考える習慣がつきました」

 現在、流は会社で大手酒量販店への営業を任されている。仕事とラグビーの両立を課せられているが、流はきっぱりと言う。

「甘えるときは甘え、やるときはやる。そうすると、いざというときに助けてもらえることが多いんです」

 初めて代表チームでキャプテンを任された今回も、ひとりで背負い込むことはなかった。東京、沖縄でも直前キャンプでは、立川理道、山田章仁といった2015年のワールドカップ経験者と一緒だったが、流はふたりの実力者に「あえて助けてもらおう」と割り切った。

「僕自身の経験できていないことをチームに落とし込んでもらおう、と。そういう話はジェイミーからも出ていました。若手を誘って一緒に練習をしてくれたり、食事に誘ってくれたり。そうした何気ないことが本当に助かりました」

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