サントリー相手に今季最多4トライ。帝京大が示した「学生王者」の誇り (5ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 サッカーの天皇杯のような年間を通して、もしくは春シーズンだけ行なうカップ戦のような大会があれば、それも可能となるかもしれない。また、大学チームが社会人の下部リーグに参加できる形も面白いかもしれない。同時に、選手の二重登録を可能にして、JリーグやBリーグで行なっているような特別指定選手制度の整備も必要だろう。

 帝京大は「打倒トップリーグ」を掲げてきたからこそ、大学8連覇を達成できたとも言える。サントリーの沢木監督は、「帝京大さんは勝ちたい気持ちとハングリーさが自分たちよりも上回っていて、すばらしいラグビーをしていた。フィジカルがすごく、ボールの動かし方もうまいし、本当にトップレベルだと感じた」と手放しで褒め称えている。

 帝京大の岩出雅之監督は、「本当の意味でプレーの質を感じ取れる経験は日本選手権しかない」という。「3年くらい経つと全員卒業してしまうから、もう一度積み上げていかないといけない。未来ある学生にもう一度そこからやらせないといけないのか。日本ラグビー協会のみなさん、考えてください」と、日本選手権を終えた今、そう訴えた。

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