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ラグビー平尾誠二が25年前に語った
「子どもたちに伝えたいこと」 (3ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by AFLO

「ラグビーは、格闘技と球技の境目にあるスポーツ。一応、球技というところに位置づけられていますが、ボールの争奪戦、タックルとかブチかましとか、格闘技の要素がいっぱい。そんなところに魅力があるんでしょうね。

 それと、ボールを持って好きなところへ好きなだけ走れる。なんの制限もなしに。サッカーだったら手を使ってはいけないとか、バスケットだったら歩数とか決まりがありますけど、ラグビーにはコレしちゃいけない、アレはダメってことがありません。

 ラグビーは人間の願望が満たされるスポーツ。それこそが究極の魅力じゃないですかね。パスやキックもあるけど、ラグビーはボールを持って走る、ということを抜きには語れない。ほかのスポーツにはない喜びを、やる人も観る人も存分に味わってもらえればいい。

 そう考えると、やっぱり日本人に合っているんでしょう。日本人が好きそうなものがいっぱい詰まっていますから。プロレス的なところもあるし、本質的にみんなが好きな球技でもある。日本人が好きな言葉だと思いますが、『気合』ってのもラグビーはもろに反映するし、おまけに試合では感動するシーンが必ずある」

 日本ラグビーの発展のために、選手として、指導者として、さらに上の立場からも力を尽くしてきた"ミスター・ラグビー"の説明は、シンプルだが、ドンピシャで的を射ていた。

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