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【ラグビー】今泉清氏の提言「エディーの遺産を共有してほしい」 (2ページ目)

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu  photo by Kyodo news

――日本ラグビーとしては、昨年のW杯で1勝もできていなかったら、きっと大変でした。

今泉 ええ、南ア戦で大負けしていると、もう日本は再生不能だったでしょう。よみがえることができなくなっていましたよ。日本チームだって同じ人間で、できるんだということを示した意義は大きいと思います。

――エディー・ジョーンズHCが日本に残したものは何でしょう?

今泉 エディーがやったんじゃなく、エディーたちのスタッフがやったんです。選手がやったんです。エディー(ジャパン)には日本人や外国人のスタッフも関わった。そのやったことをレガシーとして、ちゃんと共有しないといけません。

 海外から見ると、"日本"が結果を出したんです。それが国内だとエディーだから、やれたんだというふうになっています。特別扱いになっています。それは違う。誰が聞いてもわかるように、エディーの持論を万人の理論、万人が理解できる理論に変えないといけない。エディーの方法論を日本全体で共有しないといけません。それが今後の育成につながるんです。

エディー・ジョーンズ元日本代表ヘッドコーチ。昨秋のW杯で3勝を挙げたエディー・ジョーンズ元日本代表ヘッドコーチ。昨秋のW杯で3勝を挙げた

――エディーさんの本や、日本代表の本は巷に出ていますけど。

今泉 出てはいますけど、「お前ら(皆さん)本を買って、勝手に読んで下さい」じゃダメなんです。エディーがやったことを"準備力"としましょう。"計画力"といってもいい。勝っても負けても、どうやったかを継承していかないといけない。ちゃんと高校の先生レベルまで、わかるように伝えていくことが大事なんです。実際、今の高校の先生たちの多くは無計画ですよ。

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