【ラグビー】今泉清氏の提言「エディーの遺産を共有してほしい」

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu  photo by Kyodo news

今泉 清氏に聞く『日本ラグビーの現在・過去・未来』(前編)
『日本ラグビーの将来について、語ってくれた今泉清氏。 photo by Matsuse Manabu 『日本ラグビーの将来について、語ってくれた今泉清氏。 photo by Matsuse Manabu

 昨秋のワールドカップ(W杯)イングランド大会での日本代表の健闘以来、日本ラグビーが盛り上がっている。国内シーズンを終え、日本からサンウルブズが初参戦した世界最高峰リーグの『スーパーラグビー』も2月、幕を開けた(サンウルブズは3月26日、ブルズに惜敗して開幕4連敗)。日本代表のヘッドコーチ(HC)もエディー・ジョーンズ氏からジェイミー・ジョセフ氏に変わり、2019年W杯日本大会に向け、日本ラグビーが飛躍しようとしている。

 そこで独自の視点を持ち、ラグビー界の「理論派」として通る元日本代表の今泉清さんに日本ラグビーを語ってもらった。現役時代のプレーのごとく奔放で、歯に衣着せぬ48歳の語りは熱く、深く、そして示唆に富む。題して、『日本ラグビーの現在・過去・未来』――。

――まず、W杯の日本代表のレガシー(遺産)は何だったと考えますか?

今泉清氏(以下:今泉) 正しい準備の大事さですね。それと自信です。「俺たちは世界でも戦えるんだ」という自信です。世界に対しても、ラグビー伝統国以外の国々の人たちもラグビーができるということをアピールできました。だから、イギリスの新聞が「日本の中3日の試合はおかしい」と書いてくれたのです。日本の活躍はW杯のスケジューリングにも一石を投じました。

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