水谷隼が鷲見玲奈に語った金メダルの可能性。伊藤美誠とのペアで「30%くらい」 (2ページ目)
鷲見 ミックスダブルスとしては、約1年前に「メダルの可能性は65~75%、金メダルの可能性は20%」と発言もされていましたが、そのパーセンテージは変わりましたか?
水谷 変わりましたね。僕らのペアはミックスダブルスの世界ランキングで2位なので、おそらく本戦は第2シード。そうなると、決勝まで中国ペアと当たらないということもあり、メダルの可能性は70~80%くらいまで上がったと思います。金メダルも、非常にいい感じで調整ができているので、30%ぐらいかと。
この記事に関連する写真を見る
鷲見 だいぶ上がりましたね。やはり最大のライバルは中国の許昕(シュシン)&劉詩文(リュウ・スーウェン)ペアだと思いますが、今までの対戦成績を見ると、4試合で白星がない苦しい結果になっています。
水谷 僕の中では実力差はそれほどなく、勝てる位置にいると思っているので、あとは気持ちの部分が大きいんじゃないかと。振り返れば、2019年のグランドファイナル決勝では、セットカウント2-0とリードしながら、一気に3ゲームを取られて逆転負けしてしまった。負けが続いているので、試合中に「勝ちたい」「勝てるんじゃないか」と思うようになり、向かっていく気持ちが薄れてしまったというか、少し守りに入ってしまったところがあって。そこを払拭できれば、勝つ確率は高くなると思っています。
鷲見 具体的に対策として取り組んでいることはありますか?
水谷 最近、YG(ヤングジェネレーション)サービスという逆横回転のサーブをすごく練習しています。普段はあまり試合で多用しないんですけど、男女関係なくYGサービスに手こずる選手が多いんですよ。だからオリンピックでは大きな武器として使っていきたいです。
鷲見 確かに水谷選手は、YGサービスはここぞという時に出すイメージがありますね。
水谷 そう考えています。なぜ今まで多用してこなかったかというと、YGサービスはすごく複雑な回転なので、返球されてくるボールも複雑になる。そうなると美誠が3球目を打ちづらくなるので、何度も出すにはリスクが大きかったんです。でも逆に、使いこなせば間違いなく大きな武器になるので、今は猛練習中です。すでに、複雑なレシーブに対してもしっかり3球目を打ってくれるという、美誠への信頼はかなり大きくなっていますけどね。
2 / 4