NFLプレーオフ開幕。注目は名門カウボーイズを蘇らせた「2人のルーキー」 (3ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

 AFCでペイトリオッツの対抗馬として挙げるならば、今季12勝4敗の成績で第2シードを獲得したカンザスシティ・チーフスだろう。カンザスシティという街は周囲と比べても小さな市場で、全32チームのなかでも地味な存在だが、今季は着実に勝ち星を伸ばしてプレーオフ進出を果たした。

 オフェンス面で突出した選手はいない。しかし、ひとりのスター選手に頼らず、パスとランで状況に応じたパーソネル(選手起用)をするため、相手ディフェンスに的を絞らせないのが特徴だ。一方、ディフェンスはパス喪失ヤード18位(1試合平均247.4ヤード)・ラン喪失ヤード26位(121.1ヤード)と、残した成績は決してよくない。ただ、失点はリーグ7位(19.4失点)と上位に食い込んでおり、土壇場での粘り強いディフェンスは今季の武器と言える。

 特に注目したいのは、守備バック陣だ。今季はCB(コーナーバック)マーカス・ピータースがインターセプト6個、そしてS(セーフティ)エリック・ベリーが4個と、相手オフェンスにボールを進められてもエンドゾーンは死守して勝利を掴んできた。事実、チーフスのレッドゾーン(※)での被タッチダウン(TD)率は、昨季の60.0%から49.1%へと大幅に改善されている。

※レッドゾーン=エンドゾーン手前20ヤードからゴールラインまでのエリア。

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