バスケ版ヌートバー、ホーキンソンが誓うW杯での活躍「ホーバスジャパンのシステムに僕の多才さは生きる」 (5ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke

【侍ジャパンで活躍したヌートバーに似ている?】

――野球も好きとのことですが、6月にはイチロー氏と対面し、その写真をSNS上でアップしていましたね。その時はどんな交流をしたんですか?

JH : イチローに会えると聞いていたけど、「ハジメマシテ、ジョシュトモウシマス」と挨拶するくらいで終わりかと思っていたよ。実際には5、6分くらい話せたかな。彼が時間を作ってくれたことが嬉しかったし、感動した。しばらく日本語で話して、彼は「私の英語よりも、君の日本語のほうが上手だ」と言ってくれて。僕は「そうは思いません。あなたはアメリカに22年もいるけど、私はまだ日本で6年しか過ごしていないから」と返したんだ(笑)。

 あとは、シアトルでのプレーをずっと観ていたことも伝えることができた。僕の故郷が、イチローがアメリカで初めて所属したマリナーズの本拠地シアトルであること、僕が初めて日本でプレーしたのが彼の故郷である名古屋であることを「素晴らしい偶然だ」とも話したね。そして、「W杯を観るからベストを尽くしてくれ」と言ってくれたのもクールなことだったな。

――野球に関連した話では、日系アメリカ人のラーズ・ヌートバー選手が、今年3月のWBCでの活躍で日本でも大人気になりました。アメリカ生まれで、大会開幕の直前で代表に加わるという点が共通していると思いますが、あなたもW杯で"バスケ版のヌートバー"になることは可能と思いますか?

JH : すでに多くのファンから、私の状況がヌートバーと似ていると言われているよ。プレー時はとても真剣だけど、ゲームが終わればジョークを飛ばすのが好きな明るい性格という点も似ているのかもしれない。「顔も似ている」と言われることもあるけど、それはどうかな(笑)。

 僕たちは共にアメリカ出身の日本代表選手で、日本の成功のためにベストを尽くす。同じような状況にいるのは事実だし、代理人事務所も同じ「ワッサーマン」だ。いずれ対面できたら、という話もしていて、その時には彼に日本語を教えられたらと思うよ(笑)。

【プロフィール】
ジョシュ・ホーキンソン

1995年6月23日生まれ、米ワシントン州シアトル出身。身長208cm。ワシントン州立大を卒業後、2017年に当時Bリーグ2部のファイティングイーグルス名古屋でプロのキャリアをスタート。信州ブレイブウォリアーズに移り、今年6月にサンロッカーズ渋谷に移籍。今年2月に日本国籍を取得し、同23日のイラン戦で日本代表デビューを果たした。

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