バスケ版ヌートバー、ホーキンソンが誓うW杯での活躍「ホーバスジャパンのシステムに僕の多才さは生きる」 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke

【河村勇輝の「驚異的」な能力】

――先ほども話があったように、今回のW杯ではアメリカでプレーしてきた選手たちと一緒にプレーします。NBAでの経験を重ねてきた渡邊雄太選手にはどんな印象を持っていますか?

JH : 日本代表に参加する前、海外でプレーする選手たちの動画も見たけど、もちろん渡邊のプレーも見たよ。特にネッツ、ラプターズでの2シーズンのプレーは素晴らしかった。彼のサイズ(206cm)であれだけ身体能力に恵まれた日本人選手はなかなかいない。

 シュート力、機動力があって、優れたディフェンダーでもある。それらはホーバスHCが求めているものであり、重宝されるだろう。W杯ではNBAの選手を多く擁する国とも対戦するわけだから、彼の経験は力になるだろうね。

――NCAAのネブラスカ大に所属する、富永啓生選手のシュート力も日本代表の大きな武器になりそうですね。

JH : 2年ほど前に初めて彼のハイライトを見て、ネブラスカ大のゲームも何戦か見たけど、恐れを知らない選手だね。オープンの時は思い切りよくシュートを打つ。好シューターというのは、「どの場所からシュートを打つか」を必要以上に気にしないもの。「いつでも、どこからでもシュートを決められる」という揺るぎない自信を持っていて、実際に彼は決めてきた。あれだけレベルの高いNCAAのビッグ10カンファレンスで、平均13得点を挙げたのはすごいことだ。

――2月の日本代表戦では、横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝選手との"ケミストリー"が話題になりましたね。

JH : 彼とは本当にすぐに気が合ったんだ。コート外でも多くの時間を一緒に過ごし、カードゲームで遊んだりして関係を深めたよ。彼はフロア上のジェネラル(将軍)だから、僕だけでなく、多くの選手たちと良好な関係を築くことが大事になる。それができていたから、お互いにやりたいことがわかっていたし、ケミストリーを生み出すのも難しくなかったよ。

――アメリカのカレッジでプレーしたあなたから見て、アメリカで成功する可能性があると感じる日本の若手選手はいますか?

JH : やはり河村だ。彼はサイズ以外のすべてを持っている。驚異的だと思うのは、彼は小柄なのに、相手チームの大柄な選手がポストアップしようとした時にも体でそれを受け止め、手を巧みに使ってスティールしてしまうこと。ディフェンスでも大きな選手に後れを取ることはない。ハートの強さ、意志の強さも感じるね。

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