最高のお手本は「先輩・河村勇輝」168cmのポイントガード轟琉維は「小柄だからこそできることもある」 (4ページ目)
【河村二世の重圧を背負いながら】
年末のウインターカップで、轟はチームを決勝戦まで牽引するも、惜しくも準優勝に終わり、涙を流した。高校バスケットボール最大のタイトル奪取は逃したが、全5試合に出場して平均15得点、6.2アシスト、2.4スティールを挙げ、大会のベストファイブに選出。存在感を示した。
「勇輝さんもどんどん成長していっているので、自分はまだまだかなって思います」
"河村二世"の重圧を背負いながら着実に成長してきた轟は、追いかける存在との距離感が依然、遠いものであると気を引き締める。
だが、その声に自虐のトーンは感じられない。ここからその差を埋めていくのだ、という意思が見える。
田臥や富樫、そして河村のように、日本のPGとして「ど真ん中」に立てるか──。轟琉維という新鋭PGから、これからも目が離せない。
【筆者プロフィール】永塚和志(ながつか・かずし)
スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験もある。東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社)等の取材構成にも関わっている。
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