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バラは再び咲く。NBA元MVP・ローズが
スタイルチェンジでキャリアハイ (3ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 2009年のドラフト1位でロサンゼルス・クリッパーズに入団したグリフィンは、ケガのため2009-2010シーズンを全休。デビューイヤーとなった2010-2011シーズンに記録した47得点が、これまでのキャリアハイだった。

 スター選手だったグリフィンだが、ここ数年はケガに悩まされ、周囲からも「ピークを過ぎた」と言われていた。実際、2015年を最後にオールスターにも出場していない。そして、昨年1月にチーム再建のため、ピストンズにトレードされている。

 今年でNBA9シーズン目となるグリフィンは、最初の6シーズンは放ったシュートのうちの97%以上が2Pシュートだった。しかも最初の4シーズンは2Pシュートのうち、リングから0~3フィート以内のシュートが約40%と、いかにダンクを含むゴール下のシュートが多かったか、この数字が物語っている。

 転機は2016-2017シーズン。それまで、1試合平均0.5本程度だった3Pシュートが平均1.9本に上昇。さらに、昨シーズンは平均5.6本まで増加している。しかも、昨シーズンの3P成功率34.5%はシューターとしてなら心もとないが、インサイドを主戦場とする選手としてなら悪くはない数字だ。そして今シーズンも現時点で、1試合平均5.8本の3Pシュートを放っている。

 しかも、今シーズンのグリフィンを見ていると、単純に3Pシュートを多投するようになっただけではないことがわかる。

 スピンムーブなどの器用さやパスセンスも持ち合わせるグリフィンは、ドウェイン・ケーシー・ヘッドコーチから「ポイント・パワーフォワード」の役割を任され、ポストアップするか、アウトサイドで3Pを狙いつつ1対1を仕掛けるか、それとも味方にパスを配給するか、状況によってプレーを変化させるオールラウンダーに変貌を遂げている。対戦チームにとっては、より厄介な存在にスタイルチェンジしたと言っていいだろう。

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