【NBA】シーズン開幕。ヒートの3連覇を阻むのはココだ! (3ページ目)
また、経験豊かなリバースHCは、脆(もろ)かったチームのメンタル面も立て直すだろうと言われている。昨シーズンのプレイオフ1回戦、クリッパーズはメンフィス・グリズリーズ相手に2連勝したあと、ディフェンスの穴をつかれて4連敗。チームの悪い流れを変えることができず、悔しい思いをしたままポストシーズンを去っていった。しかし、セルティックス時代のリバースHCは、過去17度のプレイオフシリーズ(ファーストラウンド、カンファレンス・セミファイナル、カンファレンス・ファイナル、ファイナル)で、連敗を喫したケースは1回のみ。ポストシーズンの戦いを熟知している。PGクリス・ポールとPFブレイク・グリフィンの突出した攻撃力に、リバースHCのディフェンス力と経験がミックスされれば、昨シーズン挙げた球団記録の56勝を上回る可能性も十分あるだろう。
そしてウェスタンでもうひとつ、ダークホースと言われているのがゴールデンステート・ウォリアーズ(昨年ウェスタン6位)だ。昨シーズンは、リーグ7位の平均得点22.7を記録したPGステフェン・カリーを軸に、カンファレンス・セミファイナルまで勝ち上がった。今、最も勢いに乗っている若きチームは、現地アメリカで「これからは上昇あるのみ」と高く評価されている。
また、何より大きいのが、この夏注目された大物FA選手を獲得できた点だろう。今オフは、ケビン・ガーネットとポール・ピアース(ともに前セルティックス)がブルックルリン・ネッツに、そしてドワイト・ハワード(前ロサンゼルス・レイカーズ)がヒューストン・ロケッツにFA移籍。しかし、彼らビッグネームより高い評価を受けていたのが、デンバー・ナゲッツに所属していたSGアンドレ・イグドラだった。そんなロンドン五輪アメリカ代表にも選ばれた名シューティングガードを、ウォリアーズは射止めたのである。シュート力があり、ディフェンス能力も高いオールラウンダーの加入によって、今シーズンのウォリアーズが「台風の目」になるのは間違いない。
ヒートがスリーピートを達成すれば、2000年〜2002年のレイカーズ以来、12年ぶりの快挙となる。果たしてヒートは、セルティックス、シカゴ・ブルズ、レイカーズに続き、NBA史上4チーム目の3連覇を成し遂げることができるのか。そして、それを阻むのは、どのチームなのか——。10月29日、注目の2013−14シーズンが幕を開ける。
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