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【NBA】リーグトップでプレイオフに挑むブルズに黄信号? (2ページ目)

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi
  • 高須 力●撮影 photo by Takasu Tsutomu Photo by AFLO

※チーム順位は各カンファンスでの順位※チーム順位は各カンファンスでの順位 対する第2シードのマイアミ・ヒートは、ファーストラウンドでニューヨーク・ニックスと対戦します。両者の相性を考えると、ややヒートが有利かと思うのですが、ニックスの強力タレントが爆発すれば、どうなるか分かりません。アマーレ・スタウダマイアー、カーメロ・アンソニー、タイソン・チャンドラーの『ニックス版ビッグ3』に加え、シックスマンのJ.R.スミスやスティーブ・ノバックの状態が、今かなりいいんです。こういうサポート役の活躍が、プレイオフでは重要です。どこまでヒートを追い詰めるのか、ニックスのスタートダッシュに注目です。

 ヒートは、やっぱりレブロン・ジェームズ次第だと思います。順調に勝ち上がっても、ファイナルやカンファレンス決勝は、彼にとって『鬼門』でしょう。昨年、大事なシーンで精神的な弱さを露呈したので......。またレブロンが第4クォーターでダメになるようなら、ヒートのファイナル進出は厳しいでしょうね。

 そしてファーストラウンドで、一番面白い試合になりそうなのが、第3シードのインディアナ・ペイサーズと、第6シードのオーランド・マジックとの対戦です。椎間板ヘルニアの手術でドワイト・ハワードという核を失ったマジックにとっては、ペイサーズは非常にやりづらい相手だと思います。というのも、ペイサーズの良さは、全員オフェンス・全員ディフェンスの『ガムシャラなプレイスタイル』なんです。今シーズンは強硬スケジュールだったので、ベテランなら「そろそろ疲れが溜まってきたな」と思って自分を抑えようとするものです。しかし若いペイサーズは、後先を考えずに、目の前の試合に全力で戦っていくんですよ。あの怖いもの知らずの勢いは、魅力的ですよね(笑)。

短期決戦ならではの怖さを指摘する佐古氏短期決戦ならではの怖さを指摘する佐古氏 レギュラーシーズンではブルズとヒートが安定した戦いぶりを見せましたが、チームの勢い次第で形勢逆転するのが短期決戦の面白いところです。本命がそのままファイナルに進むのか、それとも意外なチームが勝ち上がるのか、プレイオフの魅力をぜひ楽しんでください。

取材協力:WOWOW
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著者プロフィール

  • 佐古賢一

    佐古賢一 (さこ・けんいち)

    1970年7月17日生まれ、神奈川県出身。179cm/ポイントガード。北陸高→中央大→いすゞ自動車→アイシン精機。日本を代表する司令塔として活躍し、『ミスターバスケットボール』と呼ばれる。的確な判断力と要所の得点力で、JBLリーグ優勝9回、全日本選手権優勝12回を果たす。2011年に現役引退。
    WOWOW(http://www.wowow.co.jp/sports/nba/)でNBA解説など活躍の場を広げている。現在はJBA理事ナショナル男子を担当。近況はコチラ

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