「Jujuフィーバー」でスーパーフォーミュラの注目度急上昇「ひとつひとつ経験して楽しんでいきたい」 (2ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro

【前年と比べて1.3倍の動員数増となった開幕戦】

 ルーキーテストからどこまでタイム差を縮めてくるのか。Jujuへの注目はさらに高まっていたが、1日目が雨に見舞われたうえ、シーズン中とは異なる極寒のコンディションのなか、2日間で3度の赤旗中断原因となるコースオフを喫し、かなり苦戦した。気温が低いコンディションでのマシンの扱いは、いまだ模索中といった感じだ。3月の開幕戦でライバルと争うのは難しそうな印象だった。

 スーパーフォーミュラでは2022年から各ドライバーの露出機会を増やすため、毎回メディアミックスゾーンに全ドライバーが出席して囲み取材を行なっているが、カメラやマイクはテストでトップタイムを記録した山下健太や牧野任祐よりも、多くはJujuに向けられ、彼女への注目度は上がっていく一方だった。

鈴鹿サーキットにはJuju目当てのファンが集まった photo by Yoshida Shigenobu鈴鹿サーキットにはJuju目当てのファンが集まった photo by Yoshida Shigenobuこの記事に関連する写真を見る 今までとは比べものにならないほどの数のメディアがJujuの奮闘を報じたことにより、スーパーフォーミュラ開幕戦には昨年を大幅に上回る観客が来場。2日間の合計来場者数は3万3000人となり、前年と比べて約1.3倍の動員数増となった。

 サーキットに駆けつけたファンの間でも、一番人気はJuju。スーパーフォーミュラではふだん入場できないピットレーンを解放してのファンサービスイベント「ピットウォーク」が人気で、ここでドライバーからサインをもらうファンも多い。当然、Jujuの周囲は黒山の人だかり。ピットにあまりにも多くのファンが集まり、混乱が予想されたためサイン対応はなく、写真撮影のみになったほどだった。

 そんな熱狂ぶりで迎えたレース本番。Jujuのスーパーフォーミュラデビュー戦は気温8度で、セッション前には雪がちらつく極寒のコンディション。Jujuは予選Q1のBグループで出走し、タイヤのウォーミングアップを2周してタイムアタックに入っていった。結果はBグループのトップから4.837秒遅れの最下位。総合では19番グリッドとなった。

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