「Jujuフィーバー」でスーパーフォーミュラの注目度急上昇「ひとつひとつ経験して楽しんでいきたい」
昨年はリアム・ローソンや宮田莉朋が活躍した日本最高峰のフォーミュラーカーレース『全日本スーパーフォーミュラ選手権』。2024シーズンはさらにレベルが上がっており、昨年FIA F2で年間チャンピオンを勝ち取ったテオ・プルシェールや、同シリーズランキング4位で2025年のF1参戦を目指す岩佐歩夢が、日本に戦いの場を移した。
しかし、そのふたりを遥かにしのぐ注目を集めているのが、日本人女性として初めてスーパーフォーミュラに参戦する18歳のJujuだ。
元F1ドライバーを父に持つ18歳のJuju photo by Yoshida Shigenobuこの記事に関連する写真を見る 元F1ドライバーの野田英樹氏を父に持つJujuは、小学生の頃からフォーミュラカーをドライブし、若くして多くの経験を積んできた。2020年からは家族とともにヨーロッパへ拠点を移し、さまざまなレースに参戦。女性ドライバーのみが参戦するフォーミュラカーシリーズとして注目を集めたWシリーズにも挑戦した。
2023シーズンは、欧州F3選手権ユーロフォーミュラオープンで女性初の優勝。さらに、ジノックスF2000フォーミュラ・トロフィーではシリーズチャンピオンにも輝いている。
そして2024年。Jujuは日本の最高峰レースであり、今やF1への新たな登竜門として注目を集めるスーパーフォーミュラへの参戦を表明。これにより、日本メディアは一挙に彼女のもとに集まった。
昨年12月に参加したルーキーテストでは、地上波の各テレビ局をはじめ、ふだんはモータースポーツを取り扱う機会が少ないメディアも駆けつけ、鈴鹿サーキットに溢れかえった。
そんななか、Jujuは初めてのスーパーフォーミュラマシンでコースオフを喫することなく、3日間で合計192周を走破。ベストタイムは、レギュラードライバーから約2秒遅れの1分38秒539を記録した。
年が明けた2024年1月上旬、TGM Grand Prixから参戦することが発表されると、Juju人気はさらに加速。開幕前の2月に行なわれた公式合同テストでは通常の倍以上の100名を超えるメディア関係者が鈴鹿サーキットに集まった。
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著者プロフィール
吉田知弘 (よした・ともひろ)
モータースポーツジャーナリスト。1984年12月19日生まれ、石川県出身。2011年よりスーパーGT、スーパーフォーミュラなど国内4輪レースを中心に取材。専門誌やweb媒体などで執筆中。日本モータースポーツ記者会所属。