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角田裕毅、開幕直前の感触は「7番目か8番目」 F2初参戦の宮田莉朋は「いやぁ、なんか難しいですね」 (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【宮田莉朋が感じた日本とヨーロッパの違い】

 マシンもタイヤもとことん高い限界点を目指し、攻める方向で突き詰めていく日本のスーパーフォーミュラに対し、マシン性能もタイヤ性能も路面グリップもそれより低い地点に限界点があるFIA F2では、攻めすぎず、守りすぎず、最適なプッシュレベルで合わせ込んでまとめ上げる必要がある。その勘所を掴むのが、まずはポイントだ。

「予選にしても、フリー走行でのアタックラップにしても、マシンの限界点に対してオーバーリミットだったりアンダーリミットだったり、その帳尻合わせがうまくいけばドンとタイムを出せると思います。クルマとタイヤのピークパフォーマンスを足して、自分でうまく帳尻合わせをしなきゃいけないなという感じです。

 日本の場合では、とにかくマシンとタイヤの限界を突き詰めてもっとナチュラルに走れるし、細かいところを詰めていくことでトップに近づけるという感覚でした。基礎があるドライバーが乗れば最初からある程度はそこに到達するので、そこからブレーキングを数メートル遅らせてプッシュしたり、タイヤを使うなど細かいプッシュの積み重ねでタイムを稼いでいくんですけど、そこが日本とヨーロッパの違いかなと思いますね」

 それは予選にも決勝にも言えることで、予選はアウトラップのタイヤウォームアップ、決勝は長い距離を走りきるためのタイヤマネジメントが最重要ポイントになる。

 12月のテストで走ったアブダビのように、低グリップ路面ではタイヤを最適な温度に温めるのが大きな課題になる。だが、バーレーンは世界屈指の粗くタイヤに対する攻撃性の高い路面であり、ウォームアップは問題になりづらい。宮田の所属するロダンカーズの前身カーリン時代から、もともとこのバーレーンを得意としてきたという背景もある。

 しかし、レースでのタイヤマネジメントはまだ未知数の部分もある。単独で走る純粋なドライビング面のマネジメントはチームメイトのデータから学べる部分も多いが、レース展開のなかで攻めたり守ったりという状況に対するリアクションとタイヤマネジメントのバランス感覚は、実戦を通して磨いていくしかない。

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