角田裕毅、開幕直前の感触は「7番目か8番目」 F2初参戦の宮田莉朋は「いやぁ、なんか難しいですね」

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 開幕前テストから4日間のインターバルをおいて、角田裕毅(ビザ・キャッシュアップRB)はバーレーン・インターナショナル・サーキットへ戻ってきた。いよいよF1シーズンの開幕を迎える。

 テストを終えた段階では、Q3進出とポイント獲得は目指すべきターゲットではあるものの決して簡単ではない、という慎重な見方を強調していた。

 しかしこの4日間にエンジニアたち、そして僚友ダニエル・リカルドも含めて全員でひざを突き合わせて長時間にわたって話し合いを行ない、徹底的なデータの分析と忌憚(きたん)のない意見の交換を行なった。それを経て、自分たちの実力に対する印象も少し変わったようだ。

角田裕毅(左)とダニエル・リカルド(右) photo by BOOZY角田裕毅(左)とダニエル・リカルド(右) photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る「トップ3を争うようなクルマではないと思います。ただ、走った感じでは本当に悪くありませんでしたし、風に対するセンシティビティにも問題はないので、最後尾のクルマでもないと思います。マシンとしては7番目か8番目といったところで、ポイント獲得というのは僕が思っていたよりも現実的かなと思います」

 もちろん、トップ5チーム10台が強固なパフォーマンスを発揮すれば、角田のいう7番手や8番手のマシンに入賞のチャンスは巡ってこない。しかしマシンにそれだけのパフォーマンスがあれば、そして仮にそのポジションでもトップ5との差が小さければ、あとはドライバーの腕でなんとかすることも現実的になるというわけだ。

「去年の終盤戦ほどの競争力、とまではいかないと思いますけど、さすがに去年の前半戦のような(最下位争いのような)状況ではなくて、シーズン後半戦の最初くらいのポジションでは戦えるのではないか、というのが僕の感触です」

 その感触は僚友リカルドとも同じで、今のマシンに足りないと感じる部分も同じだったという。

 マシン自体は確実に去年よりもよくなっており、フロントが食いつく。ただし、その食いつくタイミングがエイペックス(コーナーの内側の頂点)の少し手前であり、その挙動変化がややシャープすぎる。

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