フェルスタッペン、母国GPで王者の風格。ハミルトンの揺さぶりも動じぬ強さ (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

 その差があれば、ハミルトンが先にピットインして新品タイヤでプッシュされても、次の周にピットインすれば前をキープできる。レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は語る。

「今週の我々は、ショートランでもロングランでもコンペティティブだった。メルセデスAMG、とくにルイス(ハミルトン)との差は極めて小さく、我々の手に合ったマージンは0.1秒か0.2秒ほどでしかなかった。だが、マックスは必要な場面でそれを使い、3秒のギャップを築き上げた」

 スタートからタイヤを最大限に使って1周で1.6秒引き離し、そこからじわじわとギャップを広げていった。そして20周目にハミルトンが仕掛けてきても動じることなく、翌周にピットインして同じ戦略を採った。前のポジションにいれば、同じ戦略を採っておけば負けることはないからだ。

 2ストップ作戦を採ったフェルスタッペンとハミルトンに対し、メルセデスAMGはもう1台のバルテリ・ボッタスを1ストップ作戦としてコース上にとどめ、ピットインして追い着いてきたフェルスタッペンの前を抑えさせる戦略で揺さぶりをかけてきた。

「計算上は、2ストップ作戦のほうが速かった。だが、マックスにとって極めて重要な場面だったのは(前を抑えに来た)バルテリをなるべく速く抜き去ることだった。

 彼はそれをしっかりと遂行し、ルイス(ハミルトン)とのギャップを広げてレース後半の展開をマネージメントすることを可能にした。もし、バルテリの後方でかなりの周回数を過ごしてしまっていたら、ルイスにアンダーカットを許すチャンスを与えてしまっていただろう」(ホーナー代表)

 フェルスタッペンは1.5秒速いペースでボッタスに追い着き、彼のリアタイヤがタレて立ち上がりが遅いのを見抜くと低速のターン11〜12の立ち上がりで間合いを詰め、実質的な最終コーナーであるターン13で背後についてメインストレートでやすやすとインに飛び込んだ。

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