2018.01.05

初音ミクの「痛車」チームが
スーパーGTで3度王者の強豪になるまで

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

 最終戦まで白熱のチャンピオン争いが繰り広げられた2017年のスーパーGT。最後にGT300クラスを制したのは、人気キャラクター「初音ミク」が車体に大きく描かれた”痛車”だった。

初音ミクがマシンに大きく描かれたメルセデスAMG GT3はインパクト大

 ナンバー4、グッドスマイル初音ミクAMG――。チーム3度目の年間チャンピオンに輝き、今ではすっかりGT300の強豪という印象だが、このポジションを手にするためまでは苦労と努力の繰り返しだった。

 2008年の第6戦・鈴鹿、「Studie & GLAD with ASADA Racing」がBMW Z4でエントリー。このチームへのスポンサーという形で初音ミクがマシンに描かれたのが、「初音ミクGTプロジェクト」のスタートだった。

 初音ミクがスーパーGTに参入したキッカケについて、玩具メーカー「グッドスマイルカンパニー」の社長であり、現在チーム「グッドスマイルレーシング」の代表を務める安藝貴範(あき・たかのり)はこのように振り返った。

「GLAD Racingさんがレースに参戦をしたいと思ったとき、『当時流行っていた痛車を走らせればスポンサーも集まりやすいんじゃなかろうか?』ということになって、僕のところに相談がきました。そこで、『世に出たばかりでファンもすごく応援している初音ミクがいいんじゃないか』という話になったのが、スタートしたキッカケでした」