初音ミクの「痛車」チームがスーパーGTで3度王者の強豪になるまで (7ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

「最初は正直......場違いなところに来てしまったなと(笑)。圧倒されたところはありましたけど、すぐに慣れましたし、個人スポンサー制度もよくできたシステムだと思います。お金を生みつつ運営もできているので、安藝代表の手腕はすごいなと思いますね」(谷口)

「個人スポンサーのみなさんは本当にこのチームが好きで、結果にかかわらずいつも応援してくれます。サーキットでもホームストレートで毎回旗を振って応援してくれるのは本当にうれしいです。ここのファンは絶対に浮気しないですからね!」(片岡)

「初音ミク」を中心として、チームとファンが一緒に成長してきたグッドスマイルレーシング。最初こそレース業界の間からは「痛車」と揶揄(やゆ)され、風当たりが厳しいときもあったが、そこからコツコツと成績を積み重ねて頂点に上り詰めた。

 2018シーズンは昨年と変わらず谷口/片岡のコンビで、マシンはAMG GT3の新車を導入する。さらには来年8月に開催される「鈴鹿10時間耐久レース」(スーパーGTシリーズとは別レース)への参戦も表明し、こちらには小林可夢偉が第3ドライバーとして加入することがアナウンスされた。

 はたして2018年、彼らはどんな快進撃を見せてくれるのか。2月にお披露目される予定の新カラーリングと同様、今後も目が離せない。

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