【競馬予想】桜花賞で頂点に立つ可能性が最も高いのは? 識者選定「3歳牝馬ランキング」 (2ページ目)
1位も前回同様、アルマヴェローチェ(牝3歳/父ハービンジャー)となった。桜花賞には阪神JFからのぶっつけで挑むが、どんな走りを見せてくれるのか、注目される。
伊吹雅也氏(競馬評論家)
「3月23日終了時点の本賞金は8420万円。一走あたりの賞金は2806万円となっています。いずれもJRAに所属する現3歳世代の牝馬としては単独トップですし、牡馬を含めてもクロワデュノール(本賞金1億1520万円。一走あたりの賞金3840万円)に次ぐ単独2位。断然の主役として、3歳牝馬クラシック"本番"へ臨むことになりました。
ちなみに、当歳時の2022年セレクトセールにおける購買価格は3300万円(税込)。同じセールで落札された当歳牝馬の平均価格は約5051万円でしたから、この馬を競り落とした陣営は本当にお見事ですね。
桜花賞は、馬格もポイントになる一戦。2018年以降の3着以内馬21頭中19頭は、前走の馬体重が450kg以上でした。アルマヴェローチェは、阪神JFを制した当時の馬体重が484kg。3歳牝馬としては比較的大柄である点を含め、桜花賞に関しては不安要素が見当たりません」
吉田氏
「最近増えている年明け初戦が桜花賞というローテで挑むアルマヴェローチェ。牧場とトレセンでしっかりと調整されていれば、フルに能力を発揮できるので、そこを問題視することはないでしょう。現に管理する上村洋行厩舎で3月13日から坂路で乗り出して、CWと坂路で徐々に負荷をかけて調整。右肩上がりに状態を上げてきています。
2週前の追い切りでは、GI大阪杯を制したベラジオオペラとオープン馬のセオとの3頭併せを慣行。上村調教師は『(アルマヴェローチェは)まだ少し体が重たい分、遅れた』と話していましたが、稽古駆けする馬たちと中身の濃い調教ができたのは確かです。さらに、直後の日曜日にもベラジオオペラとダートオープンクラスのモズリッキーと併せて、確実に成長曲線を描いています。
桜花賞への最重要ステップレース、GIIチューリップ賞(3月2日/阪神・芝1600m)をクリノメイ(牝3歳/父オルフェーヴル)、GIIフィリーズレビュー(3月8日/阪神・芝1400m)をショウナンザナドゥ(牝3歳/父キズナ)と、いずれも阪神JFで負かした馬たちが勝利。これといった新興勢力の登場もなく、2歳女王となったその地位は安泰といったところ。
一瞬の脚など課題もあるとはいえ、ある程度流れる桜花賞の舞台であれば、それもさしたる問題にはなりません。最後は確実に差し込んでくるでしょう」
はたして、2歳女王アルマヴェローチェがクラシック初戦を制し、桜の女王にも輝くのか。あるいは、新たな女王が世代の頂点に立つことになるのか。注目のゲートインまで、まもなくである。
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