CBC賞は差し・追い込み馬が台頭 穴党記者は雨にも強い伏兵2頭に白羽の矢

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 今週から本格的に夏競馬へと突入。夏の中京開催の開幕を飾るのは、サマースプリントシリーズ第2戦となるGIII CBC賞(7月2日/中京・芝1200m)だ。

 京都競馬場の改修工事に伴って、2020年は阪神競馬場で、一昨年と昨年は小倉競馬場で開催された同レース。本来の開催場所となる中京競馬場で行なわれるのは、実に4年ぶりのこととなる。

 この3年間は舞台が替わったこともあってか、13番人気、8番人気、2番人気が勝利。比較的"荒れる"傾向にあった。

 ただそれは、直近3年に限ったことではなく、それ以前にも伏兵の台頭は頻繁に見られ、過去10年の結果を振り返ってみても、3連単では高配当がしばしば生まれている。波乱含みの一戦と見ていいだろう。

 はたして、今年はどうか。

 中日スポーツの大野英樹記者は、「久々の中京開催となりますが、開催日程は宝塚記念の翌週の開幕週とそのまま。以前の傾向が継続されそう」と波乱ムードを匂わす。続けて、今年のレースについてこんな見解を示す。

「今年のレースで1番人気と目されているのは、58.5kgのトップハンデを背負うマッドクール(牡4歳)です。

 昨年、条件戦を4連勝したあと、年明けのGIIIシルクロードS(1月29日/中京・芝1200m)では3着に敗れましたが、同レースで先着を許したのは、ナムラクレア(1着)とファストフォース(2着)。2頭はその後、GI高松宮記念(3月26日/中京・芝1200m)で1着(ファストフォース)、2着(ナムラクレア)となっていますから、それらと僅差の勝負を演じたマッドクールがGIIIのここで断然の存在になるのは当然でしょう。

 ただ、先行有利とされる開幕週の施行ながら、過去には差し・追い込み馬が意外と台頭しているのが、このレースの特徴でもあります。

 中京・芝1200m戦は、3角手前から4角まで下り坂。そこから、直線では上り坂を迎えます。それもあって、先行馬にとってはゴール前で脚が上がりやすいコースです。

 人気のマッドクールは先行タイプ。となれば、差し・追い込み馬のなかから、穴馬候補を探してみたくなりますね」

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