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桜花賞は「キングカメハメハの孫」のなかから、良血で成績も安定している「ちょっと穴っぽい」2頭を狙う

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by 山根英一/アフロ

 4月9日(日)、阪神競馬場で3歳牝馬によるGⅠ桜花賞(芝1600m)が行なわれる。

 今年は、昨年の最優秀2歳牝馬でGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬リバティアイランド、GⅡチューリップ賞のモズメイメイ、GⅡフィリーズレビューのシングザットソング、GⅢフラワーCのエミュー、GⅢクイーンCのハーパー、GⅢフェアリーSなど重賞2勝のキタウイング、GⅢシンザン記念のライトクオンタムなど、重賞勝ち馬が10頭出走する濃いメンバー構成となっている。

 レースの血統的傾向として目立つのは「キングカメハメハの孫」の好走だ。

キングカメハメハの孫のなかで注目のドゥアイズキングカメハメハの孫のなかで注目のドゥアイズこの記事に関連する写真を見る 2018年の勝ち馬アーモンドアイ(父ロードカナロア)、2020年のデアリングタクト(父エピファネイア、母の父キングカメハメハ)、2021年のソダシ(父クロフネ、母の父キングカメハメハ)、2022年のスターズオンアース(父ドゥラメンテ)と、過去5年の勝ち馬のうち4頭が「キングカメハメハの孫」という血統構成。今年もこの傾向を重視して狙ってみたい。

 出走予定馬でそれに当てはまるのは実に7頭。1番人気が予想されるリバティアイランドにも当てはまるが、ちょっと穴っぽい馬で狙いたいのがドゥアイズ(牝3歳、栗東・庄野靖志厩舎)だ。

 同馬は父ルーラーシップ、母の父ディープインパクトという組み合わせで、菊花賞馬のキセキ、昨年のGⅠ朝日杯フューチュリティSを勝ったドルチェモアのほか、GⅡ青葉賞のワンダフルタウン、GⅢ七夕賞のエヒトと、計4頭の重賞勝ち馬が出ている"黄金配合"だ。

 また、いとこにGⅢファルコンSのルークズネストがいて、祖母が英GⅢメイヒルSを勝ったサミットヴィルと血統も一流だ。5代血統表を見ると、母の父がサンデーサイレンス系で、母系の奥にあるヌレイエフをクロスしているというのがアーモンドアイと共通している。

 ドゥアイズはここまで5戦1勝。デビュー戦となった昨夏の札幌・芝1800m戦を勝ち、その後はGⅢ札幌2歳S2着、GⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ3着、前走のGⅢクイーンC2着と、すべて3着以内に入る安定した走りを続けている。なかでも前走のクイーンCの内容がよかった。稍重馬場で1000m通過58秒0という速めのペースのなか3番手につけ、直線では前が開かずモタついたが、外から猛然と追い込むモリアーナも封じて2着を確保している。

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