1番人気が苦戦する桜花賞は穴党好みの一戦 人気の盲点となる重賞勝ち馬2頭の激走に要注意

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 3歳牝馬三冠レースの初戦、GI桜花賞(阪神・芝1600m)が4月9日に行なわれる。

 断然の支持を集めるのは、昨年末のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月11日/阪神・芝1600m)を完勝したリバティアイランド(牝3歳)。同レース以来、ぶっつけの参戦となるが、「1強」といった評価が大勢を占めている。

 はたして、リバティアイランドは本当に揺るぎない存在なのか。日刊スポーツの奥田隼人記者はこんな見解を示す。

「3歳クラシックの幕開けを告げる乙女たちの戦い。参戦過程は王道のトライアル組に、阪神JFからの直行組、別路線組と三者三様です。力関係の比較も難しく、なかなか人気どおりの決着とはならない"穴党好み"のレースと言えます。

 実際、過去10年で1番人気が勝ったのは、2014年のハープスターのみ。3連単の配当を見ても、万馬券にならなかったのは2回だけです。2013年の67万9300円を筆頭に、2015年の23万3390円など、高額配当も何度か飛び出しています。

 例年、ほぼフルゲートに近い頭数が集まることもあって、まぎれが生じることもしばしば。単穴からヒモ荒れまで、幅広く期待したいところです」

 そうして、奥田記者は激走候補として2頭の名前を挙げた。

桜花賞での巻き返しが期待されるドゥーラ桜花賞での巻き返しが期待されるドゥーラこの記事に関連する写真を見る「まず気になるのは、ドゥーラ(牝3歳)。デビュー3戦目でGIII札幌2歳S(9月3日/札幌・芝1800m)を制した実力馬です。

 ただ、ここ2戦はスタートから流れに乗れないレースが続いています。2走前の阪神JFでは外枠(8枠16番)発走で出遅れ。最後はメンバー最速の上がり35秒0という末脚を繰り出して追い上げましたが、6着に終わりました。

 前走のGIIチューリップ賞(3月4日/阪神・芝1600m)でも、その実績から1番人気に支持されましたが、直線で不利などもあって15着と大敗を喫しました。

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