桜花賞を目前にしての「3歳牝馬ランキング」リバティアイランドを脅かす存在は?

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2歳女王決定戦となるGI阪神ジュベナイルフィリーズでは、リバティアイランド(左から2頭目)が完勝しているが...2歳女王決定戦となるGI阪神ジュベナイルフィリーズでは、リバティアイランド(左から2頭目)が完勝しているが...この記事に関連する写真を見る 牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)がまもなく行なわれる。

 直前のトライアル戦を振り返ってみると、GIIチューリップ賞(3月4日/阪神・芝1600m)ではモズメイメイ(牝3歳/父リアルインパクト)が逃げきり勝ち。GIIフィリーズレビュー(3月12日/阪神・芝1400m)はシングザットソング(牝3歳/父ドゥラメンテ)が、リステッド競走のアネモネS(3月12日/中山・芝1600m)はトーセンローリエ(牝3歳/父サトノクラウン)が勝利を飾った。

 また、GIIIフラワーC(3月18日/中山・芝1800m)は不良馬場のなか、エミュー(牝3歳/父ハービンジャー)が後方から豪快に差しきって快勝。こうして、今年の牝馬クラシックでしのぎを削る面々が出そろった。

 今回はこれらの結果を踏まえて、桜花賞での戴冠を目指す3歳牝馬たちの『Sportivaオリジナル番付()』を発表したい。
※『Sportivaオリジナル番付』とは、デイリー馬三郎の吉田順一記者、日刊スポーツの木南友輔記者、JRAのホームページでも重賞データ分析を寄稿する競馬評論家の伊吹雅也氏、フリーライターの土屋真光氏、Sportiva編集部競馬班の5者それぞれが、目前のクラシックに臨む3歳牝馬の実力・能力を分析しランク付け。さらに、そのランキングの1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として、総合ポイントを集計したもの。

この記事に関連する写真を見る 1位は、GI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月11日/阪神・芝1600m)を制して2歳女王に輝いたリバティアイランド(牝3歳/父ドゥラメンテ)。阪神JF以降、新興勢力が次々に台頭してきたが、「世代最強牝馬」の評価が揺らぐことはなかった。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「過去3戦で世代トップ級のパフォーマンスを発揮しています。とりわけ阪神JFでは、内枠と前が強いトラックバイアスでありながら、終始外を回って完勝。走破時計はレシステンシアが記録したレコードタイム(1分32秒7)には及ばなかったものの、それに次ぐウオッカやソダシと同じタイムを計測(1分33秒1)。レースぶりやロスを考えれば、最高レベルの評価を与えていいでしょう。

 鞍上の川田将雅騎手がこれまで発してきたコメントからも、歴史的名牝になりうる資格は十分にあるでしょう。桜花賞に向けては、過去3戦同様、まずは坂路で始動。1週前と当週はコースで追うのが、調教のルーティーンです。

 坂路の調教ではブレがなく、高い集中力でなめらかな走りを披露。気がよく、馬体の完成度も高く、筋肉も緩まないタイプゆえ、阪神JFからのぶっつけでも何ら心配はありません。桜花賞から(名牝への)伝説が始まるのではないでしょうか」

土屋真光氏(フリーライター)
「わずかな世代を残して早世してしまったドゥラメンテ。この世代の同馬の産駒は、すでに5頭の重賞ウイナーが出ています。なかでも、リバティアイランドは傑出した存在です。

 阪神JF以降、多くの"新星"が登場してきていますが、この馬を超えるスケールを感じさせる馬はライトクオンタム(牝3歳/父ディープインパクト)ぐらい。仕上がりに抜かりがなければ、一冠目の獲得は確実でしょう」

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