実績馬が故障、良血馬が不調...。ますます混迷「3歳牡馬ランキング」 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Miura Koichi

 1位は、共同通信杯で待望の重賞制覇を飾ったスワーヴリチャード。近年、クラシックに直結しやすいとされるレースを圧勝し、ランク外から一気に首位に躍り出た。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「2歳時のGIII東京スポーツ杯2歳S(2016年11月19日/東京・芝1800m)で2着に入りましたが、当時はまだまだ荒削りな部分がありました。スタートや折り合いに課題があって、脚の使いどころも難しいタイプと見て、厳しいジャッジを下していました。それが、共同通信杯では持ち味となる一瞬の爆発力を最大限に生かして完勝。完璧な乗り方で、その辺りはデビューからコンビを組む四位洋文騎手の手腕がなせる技でしょう。

 それでもまだスタートは危うく、折り合い面も壁を作りつつというのが理想。しかも、追い出しを極力我慢することによって、馬群を一気に切り裂く末脚を備えていますが、そういう鋭い脚は意外と長続きしないもの。とはいえ、世代屈指の決め手を持っていることは明らか。舞台さえ整えば、まとめて面倒を見ることができる逸材です」

土屋真光(フリーライター)
「2歳時はやや荒削りで、不安定さを感じさせていましたが、共同通信杯ではそういった面が解消されていました。3歳になって、ひとつ階段を上がったような印象を受けました。コースについては、向き、不向きがありそうですが、今年の牡馬クラシック路線では常に上位に名を連ねていそうな気がします」

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