【競馬】シルクロードS、注目は「ポスト・ロードカナロア」争い (2ページ目)
その後、9月の未勝利戦(2013年9月1日/函館・芝1200m)を圧勝。続く3戦目(2013年9月21日/阪神・芝1400m)こそ2着に敗れましたが、以降、4連勝でオープンまで上り詰めました。出世が早い馬でも、普通は1000万下や準オープンクラスのレースで壁にぶつかるものです。しかしレディオブオペラは、一度もつまずくことなく、オープン特別まで制覇。これは、並みの馬ではできない芸当です。
4連勝を振り返っても、その内容は非常に濃いものでした。芝1200mの4戦すべて、1分7秒台という好時計で走っています。なおかつ、2番手に控える競馬も経験し、そつなくこなしています。おそらく早くからGIの舞台を見据えて、いろいろな競馬を試していたのでしょう。それでいて、同時に結果も出してきたのですから、やはりただ者ではありません。
今の勢いのままシルクロードSも勝利して、さらに連勝を伸ばすようだと、レディオブオペラは間違いなく短距離界の主役の座に躍り出ます。本番の高松宮記念では、ロードカナロアと凌ぎを削ってきたハクサンムーン(牡5歳)と「ポスト・ロードカナロア」の座を争うことになるでしょう。楽しみです。
しかしその前に、今回も強敵がいます。ストレイトガール(牝5歳)です。
この馬は、レディオブオペラと違って、すでに18戦を消化。ここまで出世するのにかなりの時間を要していますが、およそ9カ月の休養を経て昨夏の北海道シリーズに復帰すると、それまで眠っていた才能が一気に開花したのです。レディオブオペラ同様、4連勝を飾ってオープン入り、オープン特別まで勝利しました。前々走、重賞初挑戦となったキーンランドC(2013年8月25日/函館・芝1200m)でも、クビ差の2着に敗れたものの、勝ちに等しい内容でした。完全に本格化した走りだったと思います。
唯一懸念されたのは、それまでに連対したすべてのレースが函館、札幌だったこと。おまけに輸送のない滞在競馬ばかりだったので、「輸送競馬には課題があるかもな」と思っていましたが、前走の尾張S(2013年12月8日/中京・芝1200m)で中団から抜け出して快勝。その不安も払拭してくれました。
中京競馬場までの当日輸送でも体重を減らすことなく、あの強い競馬ができるならば、どこのレースでも大丈夫でしょう。レディオブオペラとはタイプが違って、ストレイトガールは終(しま)いに強烈な脚を使う差し馬。2頭の対戦は見応えがありそうです。
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