【競馬】シルクロードS、注目は「ポスト・ロードカナロア」争い

ダービージョッキー
大西直宏が読む「3連単のヒモ穴」

 年が明けたと思ったら、早くも2月。春のGIシーズンの足音が聞こえてきましたね。おかげで、注目レースが目白押しです。2月2日には関東でGIフェブラリーS(2月23日/東京・ダート1600m)の前哨戦・根岸S(東京・ダート1400m)が、関西ではGI高松宮記念(3月30日/中京・芝1200m)のステップレースとなるシルクロードS(京都・芝1200m)が行なわれます。

 そこで今回は、絶対的な存在だったロードカナロアが引退し、主役不在となった短距離路線の今後を占う、シルクロードSを取り上げたいと思います。

 シルクロードSには、現状ロードカナロアとまではいかなくても、これから主役になれそうな素質馬が何頭か出走します。その筆頭は、昨年の夏にデビューし、わずか4カ月でオープン入りしたレディオブオペラ(牝4歳)です。現在4連勝中の同馬ですが、実はデビュー戦となった8月の未勝利戦(3着。2013年8月18日/函館・芝1200m)のときから「モノが違う」という噂があって、注目して見ていました。

 レディオブオペラにとってデビュー戦とはいえ、3歳夏にはすでに新馬戦は終了していて、この未勝利戦で対戦するのは、レースを経験している馬ばかりでした。当然、経験の差がありますから、既走馬に比べて初出走馬は一般的に1~2秒ほどのビハインドがあると言われています。そのうえ、同レースは道悪の馬場で行なわれ、レディオブオペラが引いた枠は最内の1番枠。レース経験のない馬には厳しい条件が重なりました。

 しかもスタートでやや出遅れてしまい、その瞬間「万事休す」と思いましたね。ところが、レディオブオペラは、後手を踏みながら二の足を使って挽回し、瞬(またた)く間にハナに立ちました。そして、道中のペースは緩むことなくハイペースで進み、「こんなレースで、はたしてどこまでがんばれるのか」と思っていたら、なんとゴール直前まで粘って3着入線を果たしたのです。

 その走りには驚かされましたね。「噂どおり、モノが違うかも」と思いましたし、特にスタートで後手を踏んだあとの加速力と、そのスピードには「オープン馬のそれだ」と感じるほどの衝撃を受けました。

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