【競馬】シルクロードS、注目は「ポスト・ロードカナロア」争い (3ページ目)

3歳夏以降、メキメキと成長しているプレイズエターナル。3歳夏以降、メキメキと成長しているプレイズエターナル。 さて、このレースの「ヒモ穴馬」には、ロードカナロアと同じ厩舎のプレイズエターナル(牡4歳)を指名します。

 この馬は、前出の2頭とはまた違って、2歳の秋に2勝目を挙げて早々にオープン入りしています。しかしその後、3歳春の間は泣かず飛ばずの成績が続きました。その際は「早熟だったのかな?」と思わせましたが、夏を境にして一変。それまで緩かった馬体がパンとしてパワーアップし、レースぶりも変わっていきました。3歳の夏からは古馬との混合戦が始まって、一度は条件馬になったものの(※)、強烈な決め手を生かして、1000万下、準オープンのレースを連勝。秋には改めてオープン馬となりました。

※プレイズエターナルのように収得賞金900万の3歳2勝馬は、古馬混合戦が始まると、3歳オープンクラスから3歳以上1000万下クラスに振り分けられる。

 オープン入り後の3戦は、これまで結果を残せていません。ただそれは、前に行く馬が有利なレースだったり、馬込みをさばくのに苦労したり、運のない競馬が続いているだけです。決して力負けではありません。

 実力的には、重賞をいつ勝ってもおかしくないレベルまできています。前出の2頭の様子を後方からうかがいつつ、どこで仕掛けて、最後はどれほどの決め手を見せてくれるのか、楽しみです。厩舎としても、ロードカナロアの後継者として、期待しているのではないでしょうか。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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