女子ゴルフ・菅沼菜々、アイドル好きな素顔。自身も「注目されることで、力を出すことができる」 (2ページ目)
――菅沼プロにとって、ご自身が抱えている病気はツアーを戦ううえでかなりのハンデとなっていますか。
「出られない試合もありますけど、それは予選落ちと一緒と言えば、一緒じゃないですか。いい意味で、前向きに諦めています。出られる試合でベストを尽くす。そう割り切るしかないと思っています。
むしろ、無理して飛行機や新幹線に乗って試合に出ても、体調を悪くしたら元も子もないですから。その後の試合にも影響しますし」
――ところで、菅沼プロがゴルフを始めたきっかけは、お父さまの影響ですよね。
「はい。5歳の時でした。クラブに(ボールが)うまく当たった時、気持ちよく飛んでいったのが楽しかったと思うんですが、あまり覚えていないんですよね(笑)」
――そこから「プロになる」と決意したタイミングはいつ頃だったのでしょうか。
「私、プロ志向はぜんぜんなくて。(ゴルフの強豪)埼玉栄高校に進学したのも、プロになりたいから選んだわけではなかった。高校3年生の時に日本ジュニアで優勝した時でさえも、大学進学を考えていたぐらいですから。
それが、優勝できた流れで翌年のプロテストに臨んだら、一発で合格して。プロゴルファーの大変さをあまり知らないまま、いつの間にかプロになっていて。そのままQTを通過して、気づいたら試合に出ていた(笑)。こんなに試合数があることもわかっていませんでした」
――「親子鷹」というと、お父さんが娘に厳しく接するケースがあったりしますが、菅沼プロの場合はいかがですか。
「スパルタとは真逆の、ユルユルでした(笑)。私は、叱られて伸びるタイプじゃないことを父もわかっていたのではないでしょうか。練習も『やめたい』と言えば、やめさせてくれるし、『もっと練習しろ』と言われることもありませんでした」
――菅沼プロがゴルフに専念できるような雰囲気作り、環境作りを、お父さまがなさってこられたのでしょうか。
「その表現が最も的確かもしれません」
――ツアー中は、お父さまが毎試合帯同されているのですか。
「はい。現在はキャディーをしていないので、試合中に話をすることはありませんが、朝の練習やラウンド後の練習の際には、ちょっとしたアドバイスをもらいます。自分では気づいていない、ちょっとしたズレにも気づいてくれる。修正点の指摘も的確です。
ずっと一緒にいたら窮屈に思うこともあるかもしれませんが、ホテルの部屋は別だし、夕食も別にとることが多いですね。適度な距離感を保っているというか、(父が)いい距離感でいてくれるので、うまくいっているのかもしれません」
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