小祝、稲見、古江...若き精鋭たちが魅せる熱き戦い。今季「賞金女王」に輝くのは誰だ? (5ページ目)

  • 古屋雅章●構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

小祝さくら(23歳)
2020-2021シーズン出場37試合。優勝4回。トップ10入り16回。
賞金ランキング1位(獲得賞金1億5970万3583円)

 小祝さんは5、6月辺りに一度、パッティングが入らなくなって、少し悩んでいた時期がありました。実はその頃、私がテレビの解説をしている試合で、パッティング時の小祝さんの顔が大写しになって、「あれ?」と思ったことがあったんです。打った直後、右目でボールを追いかけていたんですよ。

 普通、カップまでのラインのイメージが描けていれば、落ち着いてストロークができますし、ボールが転がり出してから、左目、右目の順にスーッと追う見方をします。でも、ラインのイメージが描けていないと、無意識の不安感からか、打った直後にボールを追って見るのが早くなるんです。

 こうしたパッティングの異変は、パットが入らなくなることにつながり、ショットを近くに寄せたい気持ちを強くさせます。それが、スイングに影響する、という悪い流れを生み出すことがあります。

 しかし、小祝さんはそうした影響が出る前に、パッティングの小さな問題を解消できたようです。それを可能にしたのは、相変わらずすばらしいスイングの安定感があってこそ、ではないでしょうか。

 辻村明志コーチと2年前くらいから取り組んでいる下半身のリードを重視したスイングは、飛距離と安定性を目指したものです。今シーズン、「賞金女王を狙いたい」と口にしたことも、この取り組みが順調にいっている証拠でしょう。

 後半戦の初戦、NEC軽井沢72では新しいパターを投入。地元・北海道の"地クラブ"製ということで、グリップには北海道の地図があしらわれていました。これが、賞金女王への後押しになるかもしれませんね。

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