百花繚乱の女子ツアーにあって、今年の飛躍が見込まれる若き精鋭たち (2ページ目)

  • 古屋雅章●構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images


田辺ひかり(23歳)
たなべ・ひかり/1997年4月13日生まれ。広島県出身。身長165㎝。血液型O。ツアー優勝0回。2020-2021シーズン賞金ランキング14位(獲得賞金2949万2408円)

 ダイキンオーキッドレディスで3位となった田辺選手。今年、彼女はツアー初優勝が期待できると見ています。

 その理由は、球筋です。無駄なスピンが抑えられた、サイド回転がない真っ直ぐな弾道で、風に負けない球を、彼女は打てるのです。さらに、短めに持ったアイアンで、入射角を一定にして距離感を合わせていくライン出しも得意としています。

 昨年の日本女子プロ選手権では、リンクス風のコースで多くの選手が風に悩まされるなか、田辺選手は1打差の2位タイでフィニッシュ。あるパー3のホールでは、砲台グリーンの右ピンに対して、右からの強風のなか、スピン量を計算したストレートボールでピンに絡ませてきました。そのショットは、まさに彼女のフェースコントロールのうまさを表わしていました。

 現在、佐伯三貴さんにスイングを見てもらっている田辺選手。ショットのうまさに定評のある佐伯さんの指導を受け、多くのことを吸収したといいます。

 スイング作りにおいては、かなりの手応えを感じているのでしょう。最近の田辺選手の表情からは前向きな強さを感じます。加えて、彼女の意識の高さがゴルフにリンクして、成績も上がってきている気がします。

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