可愛すぎる女子プロ、森美穂の今。「ツアー優勝は絶対に諦めない」 (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 そんな森が、ステップ・アップ・ツアーの開幕戦に出場。話を聞いてみた。

「今年はQTランキングで出られる試合がないので、主催者推薦されて出られる試合があれば、そこにチャレンジすること。あとは、マンデートーナメント(レギュラーツアーの出場権を得られる予選会)にどんどん出場していきます」

 厳しい現状にあるが、久しぶりに見た彼女の表情は意外とハツラツとしていた。

 話を聞くと、昨年末から大山志保などを教えていたこともある、韓国系アメリカ人のユン・ジェイコーチから指導を受けているという。

「ずっと誰かに自分のスイングやプレーを『見てもらいたいな』と思っていたのですが、なかなかそういう方がいなかったんです。ジェイコーチは過去にいろいろな選手を見てきた方だということで、大山さんに話を聞いてみたんです。それをきっかけにして(ジェイコーチに)声をかけさせてもらいました」

 そう語る森の声は、心なしか明るかった。少しずつ、何か新たな"気づき"があるのかもしれない。

「(ジェイコーチは)細かいことを言う人ではなく、試合を想定した実戦的なプレーの中でのことを教えてくれます。こうなったらこうなるとか、そのときの考え方とか、いろいろなケースを想定して指導してくれ、試合の中で実際に使えることがすごくたくさんあります。そうした(プレー中の)考え方とか、対応の仕方とかがメインで、スイングに関してはシンプルなポイントを教えてくれる感じです」

 ジェイコーチの指導によって、今では練習ラウンドでも常に実戦を意識したプレーを心がけているという。

 彼女は現状に嘆いたり、腐ったりしてはいなかった。先を見据えて、やる気に満ちていた。その姿には、少々驚かされた。

「これからの目標ですか? 絶対に優勝したいので、そこは諦めていません。今置かれている状況ではなかなか難しいかもしれませんが、出られる試合があれば、どの試合でも優勝を目指してやっていく、という気持ちはあります。

 そのためにも、また『レギュラーツアーに戻りたい』『その舞台に立ちたい』という思いが強いです。ですから、今年こそは『QTを絶対にクリアする』というのが、一番の目標です」

 チャンスが限りなく少ない現状にあっても、「がんばれば状況は変わるし、悲観的に考えていません」と、森は前向きな姿勢を崩さない。

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