【木村和久連載】ゴルフ界にも欲しい
「ランディ・ジョンソン先生」 (5ページ目)
一方、レッスン業界は、スクール形式を取るパターンは従来どおり、ビギナーからお年寄りまで万遍なく、丁寧に教えています。そうしたなかで、有名レッスンプロに定期的に指導を受けるお客さんは、やはり上級者で、対外的な試合にも出ている人たちです。
そして、一番勉強しないのが、我々のようなハンデ15前後の、単なるゴルフ好きなオヤジです。この層は、若いときから散々いろいろな理論に染まり、ことごとく裏切られてきたので、「レッスンはもういい」と思っているのです。"裏切られた"という表現も微妙で、単に本人が習熟できないだけなのですが......。
ただ、ゴルフ場を一番利用するのが、この頑固で、わがままなオヤジ連中であることは間違いありません。彼らはレッスンを受ける代わりに、高性能な飛ぶクラブや飛ぶボールを手に入れ、レッスンを上回る成果を挙げています。
結局のところ、ゴルフはスポーツですが、趣味、道楽という捉え方もできます。さすれば、最少の努力、少ない手間、そこそこのお金で、スキルアップするという考えが真っ当なのです。
そもそもランディ・ジョンソンのような、優秀なコーチがゴルフ界に何人いるのか? たとえいたとしても、安く気軽に教えてくれるのか?
そういうことですよね。
木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。
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