【木村和久連載】昭和の「ゴルハラ」おやじ、
今も近くにいませんか?
専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第123回
昭和のゴルフにはヒエラルキーがあって、社会の縮図みたいな人間関係の中で右往左往したものです。
会社の上司や先輩、大事な取引先の方々とラウンドすると、もはや「遊び」というより「仕事」の延長みたいなもの。OKパットは甘くとか、ボール探しも丁寧にとか、空振りなんかは見て見ぬふりをするとか、気を使うことが多いです。
本来ゴルフって、そうした人間関係を背負わずにやるから楽しいんですけどね。そういう意味では、今のゆとり世代の人たちが羨ましいです。あくせくしていないですから。若い人たちは人間関係のしがらみが少ないのですから、サークルやSNSを使って、気楽なゴルフをもっと楽しみましょうよ。
というわけで、しがらみだらけの"昭和ゴルファー"の、不条理なゴルフハラスメント、すなわち「ゴルハラ」を紹介したいと思います。
まずは会社などのコンペでのこと。前半、すごく調子のよかったメガネの色白青年がいました......って、私のことかしら。ひょっとしたら優勝するんじゃないかって、昼休みのレストランでは大いに盛り上がっております。
そこへ、いかついゴリラのような先輩がやって来て、「調子よさそうだねぇ~。この勢いじゃあ、優勝かぁ~」と言いながら、色白青年のグラスにビールをがんがん注いできます。「これは前祝いだから、グゥ~ッと飲んで」と、立て続けに3杯くらい飲まされます。
こうなったらもう、後半は"大叩き詠一祭り"になるのはお約束。こういうゴルハラって、わりと見受けられますよね。
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