【チャンピオンズリーグ】鈴木彩艶は「モンスター」 バルセロナを完封した先に見えてくる世界一のGK像 (4ページ目)
【市場価値はどこまで上がる?】
両チームは優勝候補の本命と対抗格であり、ザイオンも無傷で乗り切るのは至難の業だ。大量失点することになれば、大歓迎したメディアやサポーターが手のひらを返すかもしれない。
だが、ザイオンの潜在能力をもってすれば、完封することも不可能ではないはず。そうなれば、メガクラブは移籍リストのトップに「ZION SUZUKI」の名を記すだろう。
リバプールのアリソン・ベッカー(33歳)、先に触れたチェルシーのエミリアーノ・マルティネス(34歳)、レアル・マドリードのティボー・クルトワ(34歳)あたりは、キャリアの終盤を意識する年齢に差しかかってきた。バイエルンのマヌエル・ノイアー(40歳)も、今シーズン終了後に引退する可能性を示唆している。彼らの後釜に、24歳の日本人が座ることになれば痛快だ。
もちろん、これからプレミアリーグでもチャンピオンズリーグでも痛い目に遭うことはあるだろう。だが、すべての名手は艱難辛苦(かんなんしんく)を乗り越えて今日の地位を築いている。GKはフィールドプレーヤーに比べて現役生活が長い。この先、数多くの経験がザイオンをさらに飛躍させるに違いない。
ザイオンの市場価値も、とんでもない勢いで跳ね上がってきた。2025年3月上旬には900万ユーロ(約17億円)だったが、同月下旬には1400万ユーロまで上昇。現在は3000万ユーロに達している。アストン・ヴィラがパルマに支払う移籍金は3000万ユーロで、出来高を含めると最大3500万ユーロ(約64億5000万円)と報じられている。
数年後には5000万ユーロ(約92億円)、いや、2018年にアスレティック・ビルバオからチェルシーへの移籍で成立したケパ・アリサバラガ(現アーセナル)の8000万ユーロ(約147億円)までいくことも......。
決して遠くない未来に、「ZION SUZUKI」はさらなるビッグネームになるだろう。世界一のGKが日本人!? プライドをくすぐってくれるじゃないか。
(つづく)
著者プロフィール

粕谷秀樹 (かすや・ひでき)
1958年、東京・下北沢生まれ。出版社勤務を経て、2001年
、フリーランスに転身。プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、 海外サッカー情報番組のコメンテイターを務めるとともに、コラム 、エッセイも執筆。著書に『プレミアリーグ観戦レシピ』(東邦出 版)、責任編集では「サッカーのある街」(ベースボールマガジン 社)など多数。
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