ネイマールは「ブラジルの長友」だった? 議論百出の末に代表復帰が決まったセレソンの裏事情 (3ページ目)
【代表の主力選手がネイマールを支持】
たとえば、今回招集されなかった他のフォワードたちは、ネイマールよりはるかに優れた数字を残していた。比較にならないほど明確な差があった。それでも外された。
ジョアン・ペドロ(チェルシー)は今シーズン15得点を決め(第37節終了時点)、プレミアリーグ得点ランキング4位だが、落選した。彼だけではない。アントニー(ベティス)、イゴール・ジェズス(ノッティンガム)、カイオ・ジョルジ(クルゼイロ)、ユーリ・アルベルト(コリンチャンス)、サヴィーニョ(マンチェスター・シティ)、アンドレイ・サントス(チェルシー)、そしてフラメンゴの得点王ペドロ。全員が成長期にあり、コンディション万全で、クラブのアイドルであり、決定力あるアタッカーだ。それでも彼らはメンバーから外れた。
ネイマールを選んだアンチェロッティの真意はわからない。ただ舞台裏で、代表の主力たちがネイマールを強く推していたのは確かだ。その中心はキャプテンのカゼミーロ。彼はラフィーニャ、ヴィニシウス・ジュニオール、マルキーニョスらとともにアンチェロッティへこう保証した。
「必要なら、ロッカールームで自分たちがネイマールをコントロールする」
さらにネイマール本人も、ラフィーニャとの会話のなかでこう約束したという。
「たとえ1試合で数分しか出場できなくても、代表を助ける準備はできている」
アンチェロッティは、ネイマールはゴールを決めるために必要なのではなく、グループのために必要だと判断したのだろう。その点では、日本代表に選出された長友佑都と似ているかもしれない。
またもうひとつ、あまり語られていない側面がある。それはメンバー発表において、商業的プレッシャーが極めて巨大だったということだ。
CBFは、今回のワールドカップ関連で10億レアル(約310億円)のスポンサー契約に成功した。史上最高額である。そしてネイマールは今でも世界で最も有名なブラジル人選手だ。スポンサーはワールドカップにネイマールを必要としている。莫大な放映権料を払ったテレビ局も、彼が代表にいるほうが視聴率を取れると踏んでいる。
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