久保建英が見せたワールドカップにつながる風景 アトレティコ戦で同点弾をアシストしMVPに (3ページ目)
この日の久保だったら、世界のどこのチームが相手でも脅威となるだろう。右サイドを蹂躙する久保をひとりで止められるディフェンダーは皆無に等しい。いくら屈強でも、激しく守ってくるからこそ、イエローカード1枚で動きを封じられる。90分を戦うなかで、久保は相手をひれ伏させる。そこまでの逞しさ、ふてぶてしさを持ったアタッカーは、日本人では稀有と言える。
現状、森保一監督が率いる日本代表での久保は、シャドー(トップ下)で起用される公算が高い。しかし、フォーメーションやポジションにかかわらず、相手にとっては久保のような選手がいることは災厄に近い。いるだけで災いが降りかかってくるような怖さがあるのだ。そうした心理的アドバンテージを生かすような戦い方を、指揮官が見つけることができれば......。
ともあれ、久保が本来のプレーで2026年をスタートさせたことは、日本代表にとっても福音と言えるだろう。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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