岩田智輝、横山歩夢が語るイングランド3部とは? 「日本のサッカーとは180度違う」 (4ページ目)
【「2桁ゴールを目指す」と岩田】
「苦戦」と言うは、言葉や文化の違いも理由のひとつなのだろう。クラブによる期待の裏返しでもあるが、戦術色の濃いチームミーティングなどを考慮して、バーミンガムは日本人通訳を雇い入れている。リンカーン戦では、プレー中断時に監督の指示を聞く横山に、ウォームアップに出る岩田が通訳をする光景も見られた。横山自身も、苦笑しながら「(英語は)ゼロっす」と、潔い。
もっとも、これは移籍先でいじられながら可愛いがられていると見受けられる、彼のキャラが言わせたものだ。実際は、Jリーグでの昨季から休みなしの今季となっていながら、英会話のレッスンにも時間を割いている。
肝心のピッチ上に関しては、「守備のところだったり、強度だったり、そういう部分はもっともっと必要になってくると思いますし、得点やアシストっていう数字の部分ももっと伸ばしていきたい」と言う。移籍先での通算4ゴール目を記録したのは、その3日後に行なわれたEFLトロフィー戦でのことだった。3~4部のチームと、1~2部のU-21チームがウェンブリー・スタジアムでの決勝を目指す同大会で、バーミンガムは準々決勝に駒を進めている。
岩田は、アウェーでのEFLトロフィー戦で、俗に「3日に1度のペースで試合が続く」と言われるリーグ1では貴重な完全休養日を得た。リーグ戦では、韓国代表MFペク・スンホとの2ボランチが定番。FAカップ戦後、「(前半戦で)6点取れていますけど、2桁ゴールを目指したい。自分がゴールやアシストをすることでチームの助けになると思うので、 そこは意識を高くしてやっていきたい」と、新機軸としての発言も頼もしかった。
バーミンガムは、開幕前の下馬評に違わず、チャンピオンシップへの即復帰が見込まれる。その力となる日本人ふたりの姿に触発される形で、「たかが3部」ではなく「されどイングランド3部」のリーグ1で、堂々とステップアップに挑む和製フットボーラーの姿を、これからも楽しみたいものだ。
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