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プレミアリーグで今季見ておくべき注目選手たち 水沼貴史のオススメは「チームを支えている存在」 (3ページ目)

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko

【GKに注目するだけでも十分に楽しめる】

 ニューカッスルのFWアレクサンデル・イサクは、今季のストライカーのなかで存在感を示しているひとりだ。長身でスピードがあって、突破力もある。なおかつあの細身でしなやかな身体からパンチ力のあるシュートが打てるのが驚きで、非常に魅力的だ。

 ニューカッスルにはMFアンソニー・ゴードンのようなクロスの精度が高い選手がいて、イサクはそのクロスにヘディングで合わせるのも得意で、なんでもできるストライカーになってきた印象を受ける。以前は線の細さからひ弱さを感じることもあったが、ニューカッスルというパワフルなチームで揉まれたことで今は力強さすら感じる。

 今季もすでにふたケタ得点に乗せていて、昨季のシーズン21得点というキャリアハイを更新する勢いだ。さらなるビッグクラブへのステップアップも注目され、今後ますます目が離せない存在になりそうだ。

 最後は注目選手というわけではないが、プレミアリーグのGKは非常にレベルが高くて面白い。リーグ全体のGKのクオリティは世界一ではないかと思う。

 リバプールはアリソンが2カ月離脱している間を、セカンドGKのカオイムヒン・ケレハーが遜色ないパフォーマンスでその穴を埋めた。チェルシーのロベルト・サンチェス、アーセナルのダビド・ラヤもハイレベルで安定しているし、マンチェスター・シティで不動だったエデルソンもシュテファン・オルテガにポジションを明け渡すことも増えてきた。

 そのほかにもトッテナムのグリエルモ・ヴィカーリオやマンチェスター・ユナイテッドのアンドレ・オナナ、アストン・ビラのエミリアーノ・マルティネス、エバートンのジョーダン・ピックフォードなど、世界トップクラスのGKがゴロゴロいる。GKのプレーに注目するだけでも、十分に楽しめるのが今のプレミアリーグだ。

 日本代表の鈴木彩艶(パルマ)や小久保玲央ブライアン(シント=トロイデン)もポテンシャルは非常に高いと思うので、いつか日本人GKもこの最高峰のリーグに挑戦する日が来てほしいと期待している。

著者プロフィール

  • 水沼貴史

    水沼貴史 (みずぬま・たかし)

    1960年5月28日生まれ。埼玉県出身。浦和南高校、法政大学で全国優勝を経験。JSL日産自動車でも数々のタイトルを獲得し、チームの黄金時代を築いた。日本代表では国際Aマッチ32試合出場7ゴール。Jリーグスタート時は横浜マリノスで3シーズンプレー。引退後は、横浜F・マリノスのコーチや監督を務めた。現在は解説者として活躍中。

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