久保建英は右ウイングが最適 スペイン人記者がレアル・ソシエダで輝く理由を分析 (4ページ目)
【チームに勝ち点3をもたらす貴重なゴール】
先週、多くのサッカーファンがパルク・デ・プランスでのCLラウンド16第1戦、パリ・サンジェルマン戦(0-2)に先発出場した久保のプレーを目撃した。
強烈なシュート、アンドレ・シウバの頭へのクロス、DF裏へのスルーパス...。特に前半はすばらしいパフォーマンスを発揮し、マッチアップしたDFルーカス・ベラルドにとって悪夢のような存在となった。唯一犯したミスは、後半キリアン・エムバペにマークを外され先制点を許したことだろう。
この試合で久保は危険な存在であると改めて周囲に知らしめたが、連戦の疲れが影響してか、決定機をものにすることはできなかった。しかしその4日後、アウェーのラ・リーガ第25節マジョルカ戦(2-1)でその鬱憤を晴らす機会が訪れる。
試合を通じて活発な動きを見せ、すばらしい個人技で相手センターバックを釘づけにし、今季の7点目となる同点弾を記録した。得点後にゴールパフォーマンスを行なわず、マジョルカサポーターに謝罪するポーズを取ったが、「ここは僕がスペインに来てから一番良かった場所だ。マジョルカとサポーターに大きな愛情を持っているし、大いにリスペクトしている」という理由によるものだった。
またこのゴールは512分間続いたチームの無得点に終止符を打ち、最近不調のラ・レアルに再び光を灯すものとなった。
久保は臆することなく最後まで仕掛け続け、イエローカードを誘発し、後半アディショナルタイムにはゴール左上隅をわずかに外れる惜しいシュートを放つなど、パリで見せた調子の良さをキープしていた。
久保は試合後、チームが抱える決定力不足という問題について、「シーズン開幕時の輝きを取り戻す必要がある。タフな試合だったけど、この勝利に満足している。僕たちは後半(マジョルカDFアントニオ・ライージョの退場で)ひとり多かったが、プレーの内容はあまり良くなかった」と反省。
さらに、「今後の試合に向けてしっかり回復しなければいけない」と久々の勝利に酔いしれることなく、しっかりと先を見据えていた。
(髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)
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著者プロフィール
高橋智行 (たかはし・ともゆき)
茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。
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