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上田綺世、守田英正、堂安律は階段を上るビッグチャンス ELプレーオフの見どころ (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki

【リーグ戦でも好調なスポルティング】

 守田所属のスポルティングは、CLのグループリーグでマンチェスター・シティ、ライプツィヒに次ぐ3位となったヤングボーイズと対戦する。ヤングボーイズはスイスリーグで現在、首位。好調を維持している。アフリカ系選手の爆発力が何より魅力で、迫力、スピード感溢れるダイナミックな攻撃的サッカーを展開する。

 一方、スポルティングも国内リーグでブラガと対戦した直近の試合に勝利を収め、実質的な首位奪取(首位ベンフィカと同勝ち点の2位ながら1試合少ない)に成功した。国内リーグで現在7連勝中。12月あたりから調子が急上昇。今季コベントリーからやってきたスウェーデン代表のCFヴィクトル・ギェケレシュが、国内リーグで16ゴール、ELでも3ゴールを挙げるなど、チームにフィットしたことが大きい。

 守田にとっては大きな試合になる。欧州の階段をもう一段、上れるか。ELという欧州戦線での活躍がその必須条件になる。

 一方、堂安が所属するフライブルクはこのところ調子が上がっていない。国内リーグで3連敗。来季のEL出場が狙える5位と勝ち点9差の7位と、順位を下げている。この3連敗のなかで、堂安が絡んだ試合は最後のドルトムント戦のみ。それも交代出場だった。アジアカップに出場していたためだが、堂安は日本代表としてのプレーより、フライブルクでのプレーのほうがよく見える。

 相手のランスはフランスリーグで現在6位に位置する。5バックになりやすい守備的なこのチームに対し、堂安のウイングプレーは冴えるのか。「引いた相手にはサイドを突け」という鉄則に従えば、堂安は浮沈のカギを握るプレーヤーだと言える。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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