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久保建英不在の影響大「こんな時期にアジアカップだなんて!」レアル・ソシエダはダービー完敗 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

 久保と同じく、アフリカ選手権で不在のアマリ・トラオレの穴も大きかった。代わりに入ったアルバロ・オドリオソラは前半途中にケガで交代。その代役のアリツ・エルストンドは奮闘したが、最悪の事態を回避するのが精いっぱいだった。

 一方でアスレティックも、エースであるイニャキ・ウィリアムスがガーナ代表としてチームを留守にしていた。しかし、代役アレックス・ベレンゲルが2得点でゲームMVPの活躍。オイハア・サンセトはかつてのフレン・ゲレーロをほうふつとさせるファンタジスタぶりを見せ、イニゴ・ルイス・デ・ガラレタ、ミケル・ベスガは中盤でラ・レアルを押し返し、ニコのスピードは脅威だった。ラ・レアルは完敗だったと言える。

「こんな時期にアジアカップだなんて!」

 ラ・レアル関係者の嘆きが聞こえてきそうだ。久保不在での1カ月半、かなりの劣勢が予想される。この陣容でチャンピオンズリーグのラウンド16、キリアン・エムバペを擁するPSGと戦うのは厳しいものがある。まずは国王杯ベスト8入りをかけて、オサスナとの勝負だ。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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