久保建英とブライス・メンデスのコンビに注目 レアル・ソシエダはレフティが支えてきた (3ページ目)

  • ウナイ・バルベルデ・リコン●取材・文 text by Unai Valverde Ricón

【グリーズマン、ウーデゴール、ダビド・シルバ......】

 グリーズマンは2014年に5400万ユーロ(約86億4000万円)でアトレティコ・マドリードに移籍し、今や世界最高の選手のひとりとなっている。ベラはトップレベルを維持したまま2018年にアメリカに渡った。ふたりは今でもサポーターに愛情とともに記憶されているが、彼らもずっとラ・レアルに愛着を感じている。

 そして近年、新たなプレースタイルを導入したイマノル指揮下のチームで、アドナン・ヤヌザイ(現セビージャ)とマルティン・ウーデゴール(現アーセナル)という、非常にクオリティが高いワールドクラスの選手たちが活躍した。

 前者は5年間在籍し、安定性を欠くこともあったが、すばらしいサッカーを披露した。後者は目まぐるしい期限付き移籍を経たあとで1年間プレーし、トップ下でチームを指揮し、カウンターで決定的な役割を果たして本来の自分を取り戻した。

 2020年夏、ウーデゴールと入れ替わるようにダビド・シルバがやって来た。マンチェスター・シティから獲得できただけでも十分な成果だったが、ラ・レアルを別次元のレベルに引き上げるパフォーマンスを発揮するとは、誰も予想していなかった。

 年齢による衰えを感じさせず、頭の回転の速さはほかの選手の10倍で、必要に応じてタメを作り、スペースが空いた時にはミラクルなパスを出してみせた。試合を決める左足を持ち合わせたシルバは神の祝福を受けた選手であり、古参と新たな選手がミックスされた昨季のチームで、つなぎ役を果たす重要な存在となった。

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