「久保建英を中心に戦っている今季はリスクもある」現地記者がその活躍を絶賛も危惧されることと解決策を語った (4ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●文 text by Roberto Ramajo
  • 髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki

【久保を助ける新加入の5選手】

 この新たなプレースタイルを確立するために、クラブはその資質を備えた5選手と契約を結んでいる。スポーツディレクターのロベルト・オラベは、中心となる久保を取り巻く環境を今夏の移籍市場でうまく整備できたのか。

 加入後すぐにその能力を発揮したアマリ・トラオレ(マリ)、オーバーラップに定評のあるアルバロ・オドリオソラ(スペイン)、安定した守備とタイミング良く駆け上がる能力を備えたキーラン・ティアニー(スコットランド)のサイドバック陣は、バリエーション豊かなプレーを提供できる。

 そしてフィジカル面を生かしたプレーをしつつ、ライン間を動き回り、チームメイトと連係する能力を備えたMFアルセン・ザハリャン(ロシア)、ポストプレーに優れ、多くのゴールを決めてきた実績のあるFWアンドレ・シウバ(ポルトガル)は攻撃力を高めるためにやって来た。

 FWではウマル・サディク(ナイジェリア)は大ケガから復帰したがまだコンディションを整える必要があり、アンドレ・シウバは負傷した状態で加入したため、CFのポジションが疑問視されているが、2人とも調子を取り戻せば何の問題もないはずだ。

 最も懸念されるのはGKのポジションだ。控えのマレーロはこの1年で成長しているがトップレベルでの経験がないため、アレックス・レミロに何かあった場合の不安が絶えずつきまとうことになる。

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